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愛宕二丁目計画外構基本・実施設計及び設計監理

★ULIAwards for Excellence受賞


愛宕グリーンヒルズが立地する愛宕山は、「汽笛一声新橋を・・」で知られる鉄道唱歌に謳われ、古くから市民に親しまれてきた。その後、中小ビル群に取り囲まれ、隔たった存在となっていた。そのような中、森ビルと青松寺を代表する地権者により、愛宕の緑と歴史・文化をテーマに再開発事業が着手された。
所在地: 東京都港区
発注者: 森ビル
敷地面積: 38,470m2
建築設計: 森ビル、シーザーペリ&アソシエーツ
竣工年: 2002年

  コンセプト断面図

残す緑

愛宕山の斜面林を中心に植生保全ゾーンを設定したが、具体的な保全手法のポイントは次の二点であった。

1)現地縄張りの確認
植生保全ゾーン、あるいは保全ゾーンに接する建築物や工作物の位置を現地に縄張りを行い、位置の微調整、微地形の確認、剪定・移植の判断と指示を行った。

2)地形の保全
斜面緑地を保全する前提として、地形の保全が重要である。このプロジェクトでの最大の難所は、斜面林内に幅員2mの園路を確保することであった。この場合、擁壁類で平坦部分を形成することも考え得るが、平均斜度40°の斜面林を大きく改変することになる。
今回採用した工法は、深礎工法による橋梁形式の園路築造を行うこととした。このため、土工量を最小限に抑え地形の改変を軽微な範囲で済ませ、林内を通るデッキ園路を造ることができた。又、特に工作物を造らない斜面林に対しても、林床の一部が荒れた状態であったので、板柵工等の砂防的な措置をとり表層土の安定に努めた。

移植する緑

一般的には、大径木を中心に移植計画を検討するが、コストもかかり、良好な成果を得ることが難しい。そこで、大径木の移植は少なくし、比較的若い樹木を中心に根回しを施したうえで、移植・圃場養生・定植を行った。このプロジェクトの場合、圃場養生期間が2年ほどであり、その期間を生かして強剪定・再萌芽を行い、定植復旧に備えた。

材料調達

植栽材料は規格化が困難で、品質規定は各々のプロジェクトで異なる。この事例では、植栽計画の概要が固まりつつある段階で、材料の圃場調査を行い、計画趣旨に合ったものを選択した。このような手法は他のプロジェクトでも良く行われることであるが、本事例で特長のある試みは苗木育成から始めたことである。

これは移植計画の検討の際、現地調査で気づいた事であるが、既存樹木の足元に実生苗が芽吹いており、これに着目して圃場に移して苗木として育成した。又、これに合わせてスダジイやタブノキ等の海岸植生の構成種の種子も、現地既存樹から採取して実生苗として育成した。

移植計画で大径木の移植を減らした分、愛宕山の既存樹の遺伝子を持った後継樹の育成に努め、それを戻すことで環境の復元を図るとともに、保全する斜面林の林床部に補植し、既存林自体の世代交代による長寿化を図った。

全体平面図
全体平面図 zoom
広場から見る茶室
広場から見る茶室
木道01
樹林をよけて通る木道
スダジイ、タブノキ、ヤブニッケイ、シロダモ、ハゼノキの実生苗 実生苗
青松寺正面 青松寺正面
敷地内を流れる水路 水路

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