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地域環境に寄与する企業の緑

Landscape planning and management in the private sector contributing to the local natural environment

平成22年2月 ランドスケープ研究 Vol.73 No.4

山野 秀規*、山本 紀久*

Hideki YAMANO*, Norihisa YAMAMOTO*

概要

万民に開放することを目的とする公共の都市公園などの緑に対して企業の緑は、「高価な市街地に営利を目的とした土地利用」がなされるため、必要不可欠と認識されにくく、そのための空間の確保は二の次となりやすい。
また、取り込まれたとしても「外部に開放されず内部化しやすい」という傾向がある。施設に接する接道緑化や屋上緑化などの義務付けは、民地の緑を充実させて、市街地にも気持ちの良い環境を提供してもらうための法的な約束ごとである。
しかしこれらの措置は必要最小限度に定められているため、より良質で豊かな緑を地域全体にも提供するためには、法の意図に対する企業の意識とそのための工夫や投資が決め手となる。
「パークシティ浜田山」は、企業が有するグラウンドを住宅地として再編する際に、70年にわたって育んできた大樹や古木や樹林地を良質な住宅の緑として活かし、同時に地域全体にとってもよりよい緑空間が享受されることを意識して進められているプロジェクトである。

ここでは当住宅地の整備時に満たすべき空地など土地利用に関する要件の整理を行い、、
(1)都市計画道路
(2)提供公園
(3)歩道状空地
(4)地区施設通路
(5)屋上緑化

のそれぞれについて、新たにつくる住宅地だけではなく、隣接する住宅地やこの地域全体にとってもよりより生活空間をつくり出すための造園デザインについて紹介している。

「地域環境に寄与する企業の緑」をダウンロード

report_11_hamadayama.pdf(841.5KB)

* 株式会社 愛植物設計事務所, *Ai-shokubutsu Landscape Planning Office Co., Ltd.