風土を現す植物を中心にそこにかかわる人を含めた「生命体」に関する知見を基軸とし、本質を極めるための実地を重視し、企画・調査・計画・設計から現場まで一貫した流れをもって総合的、創造的に仕事を進めてまいります。
おかげさまで愛植物設計事務所は、昭和48年に会社を立ち上げ、平成から令和へと約半世紀にわたり活動を続けてまいりました。この間、一貫して「植物と人との好ましい関係を模索し、提案する」ことを基本理念として業務に取り組んでまいりました。私どもの考える「植物」とは、植物そのものだけでなく、植物を中心とする景観、そして動物、土、水、空気まで含めた人間を取り巻く環境全体をも指します。この半世紀の間に日本の自然環境は劇的に変わり、貴重な多くの動植物が姿を消しました。しかし時代はさらに変化し、本来の自然の営み、環境を維持しながら持続的に発展しようという意識が、市民に浸透しつつあります。愛植物設計事務所の仕事も、調査から計画、設計、管理運営までを意識、実践してきたことが改めて評価いただけるようになりました。
これからの新しい時代、社内の専門的な技術力を高めるとともに新たな技術習得にもチャレンジし、さらに様々な技術、能力を持つ外部の人たちとのネットワークをひろげ、社会に求められる役割を担う専門家集団を構築し、社会や皆様のニーズに応えてまいります。従来の調査、計画、設計,管理運営業務に加え、植物を愛する方々が集まり植物や環境に関する知識・技術を普及する活動体である「ラブグリーン・フォーラム」の活動や、会社の自主的な勉強会で当社に関わりのある学識者に学ぶ「囲む会」なども継続的に実施してまいります。
創設者から私が第2世代として代表を引き継ぎ10年となります。私たちは、チーム力を生かし、技術力を高めながらプロジェクトに真摯に取組むことで、課題を解決しながら次のステージにつなげることを信条としてきました。今後もこれを忘れることなく会社を運営していきたいと考えておりますので、皆様には倍旧のご支援、ご指導くださいますようお願い申し上げます。