平成28年の概成を目指す海の森公園は、市民、企業、行政が力を合わせ、時間をかけて森を作る事を基本構想の柱としている。このような協働作業の一環として、一部の苗木の生産・植栽は、市民によるボランティア活動によって実施されている。
本業務は、樹木の種子採取から育苗、海の森への植樹を行っている「海の森苗木づくりボランティア」活動のコーディネーターとして、育苗・植栽等に関する技術・技能支援を行っている。
所在地: 東京都江東区青海三丁目中央防波堤内側埋立地外臨海地域内 発注者: 東京都港管理事務所 臨海地域管理課 履行期間 平成20年6月~
「海の森」プロジェクトは東京都による公園整備事業で、東京湾内の埋立地に計画されている。ここは、昭和48年から62年にかけて、ゴミの最終処分場として利用された。約1230万トンものゴミによって高さ30m程に造成され、表面はリサイクル土や建設残土の層となっている。この埋立地、約88ヘクタールの面積に、スダジイ、タブノキ、エノキ等の苗木を48万本の植樹が計画され、ゴミの山を美しい森に生まれ変わらせる計画となっており、平成28年の慨成を予定されている。
H21植樹イベント集合写真の技術支援
活動に参加しているボランティアの方達に、実生から育てる苗木づくりの手順やポイントを指導し、実践して頂いている。
苗床から掘り上げた苗木の取り扱いの留意点として、「根を乾燥させない」、「細根に直接日光を当てない」、「ポットへ植えつけるまでは、泥水を張ったバケツに付けておく」等を指導。
苗床から掘り上げた苗木のポット移植の留意点として、「排水を確保するため、ポットの底に赤土玉を敷く。」、「苗が浮かない様にしっかり植え込む」、「苗がポットに対して垂直になるように植える」等を指導。
苗床から掘り上げた苗木のとりあつかい指導
ポット移植作業の留意点を指導
育苗作業の他に、育成している樹木をはじめ、その他の植物等に、より親しんで頂くことを目的に、適宜勉強会を実施している。
ウバメガシ、クロマツ、タブノキ、スダジイ、ヤブツバキなど、海の森に植栽する樹木や、苗床に生育するハキダメギク、カヤツリグサ等の雑草類を対象に、種の特徴、見分けのポイントを紹介。
海の森で、すでに樹木が植栽された場所を観察し、苗木の生育状況や、将来の森のイメージを実感。
長年、苗木生産に携わってきた方を講師として、苗木育成の講習会を実施。種子の保存方法や、効率的な育苗方法など、より深い知識を修得。
育苗樹種の特徴を紹介
苗床に生育する雑草類の紹介
既往植栽地の観察
臨時講師を招いての講習会